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国家公務員総合職・外務省専門職受験へのハードルを 少しでも下げたり、英語 や 多言語化に取り組みたい人へ大きな助けになるブログを目指します。

【国家総合職・外務専門職】 タオルミナ・サミット宣言文(2)

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トランプ外交とタオルミナ・サミットについて書きたいと思います。

イタリア共和国シチリア島の観光都市 タオルミナで開かれていた主要国首脳会議(タオルミナ・サミット)は27日午後(日本時間同日夜)、首脳宣言を採択して閉幕しました。サミットの議題の中では、北朝鮮問題やテロ対策で主要7カ国(G7)の協調を
全世界に示すことが出来ました。一方で 通商政策や地球温暖化対策をめぐっては米国と欧州の溝が深まりました。特に 「米国第一主義」を掲げるトランプ米大統領の登場で結束の乱れを露呈しました。

5/29付 朝日新聞天声人語にも書かれていましたが、「説明」と「説得」は違います。

 せつめい【説明】
 《名・ス他》ときあかすこと。特に、物事がなぜこうなのかの根拠・理由を
 明らかにすること。 

 せっとく【説得】
 《名・ス他》よく話して、わからせること。説き伏せること。

説明は、「明確」にして説く。説得は、相手が損だと思っていることを「得」だと説く。

今回の首脳宣言は焦点の貿易問題について2007年にドイツで開いたハイリゲンダム・サミット以降の文言として 「保護主義と闘う」を盛り込みました。当初は明記に難色を示した米国が 最終的に譲歩して決着しました。その理由として 「不公正な貿易慣行に断固たる立場を取る」との米国の主張も盛ったからです。米国の説明によれば、トランプ大統領はサミットで、不当廉売や非関税障壁などの不公正貿易を徹底して是正すべきだと主張して、各国に関税の引き下げも求めたようです。

もうひとつの課題である気候変動問題では、日本と欧州が地球温暖化対策の国際枠組みである「パリ協定」に残留するよう米国に迫りましたが、トランプ大統領は「熟考している」と回答を留保し、タオルミナ・サミットで合意に至りませんでした。首脳宣言は「米国は政策見直しプロセスのため合意に参加する立場にない」と表明することとなりました。但し、米国を除く6カ国は「協定を迅速に実施する」ことを再確認しました。最新のニュースでは、トランプ大統領は、ロシアゲート疑惑の批判の目を外交政策に目をそむけさせるために「パリ協定」からの離脱表明をしました。

以前のブログでもお話をしましたが 国連気候変動に関する政府間パネルIPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)のシナリオの中で 現在 「パリ協定」により RCP2.6を目指していますが このままですと RCP6.0  や RCP8.0 の最悪なシナリオになりかねません。

考えられる影響として

【1】海面水位が、最大で 82cm上昇

【2】海洋は、酸性化して 海洋資源(魚介類)が今まで以上に死滅します。

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【3】無論、日本にも多大な影響を及ぼします。

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こういった状況の中どういった手があるかについて 明日コメントします。

問い)

タオルミナ・サミット宣言文(2)

外交政策に関する問題
6.我々は,国家間の平和を促進し,全ての国家の主権,領土の一体性及び政治的独立を保全し,人権の保護を確保する,ルールに基づく国際秩序を強化することについて同一の利益を共有している。我々の世界は,何百万もの無辜の人々に影響を与え,開発と将来世代の健全な成長を阻害している紛争の解決に向けた真のコミットメントを必要としている。

Foreign Policy Issues

6. We share the same interest in strengthening a rules-based international order that promotes peace among nations, safeguards sovereignty, territorial integrity and political independence of all states and ensures the protection of human rights. Our world needs our genuine commitment to the solution of conflicts that are affecting millions of innocent people and disrupting development and the healthy growth of future generations.


7.我々は,ルッカでの外務大臣会合の「共同コミュニケ」,「サイバー空間における責任ある国家の行動に関する宣言」並びに「不拡散及び軍縮に関する声明」を支持し,我々の市民の安全保障及び幸福並びに世界の安定に対する最も深刻な脅威となっている問題及び危機について,更に議論した。

7. We endorsed the Joint Communiqué, the Declaration on Responsible States Behavior in Cyberspace, and the Statement on Non-Proliferation and Disarmament of the Foreign Ministers’ meeting in Lucca, and further discussed issues and crises that are most seriously threatening the security and well-being of our citizens and global stability.


8.6年に及ぶシリア内戦において,シリアの人々は最も著しい苦痛に耐えてきている。我々は,この悲劇的な危機を終結させる機会があると信じる。我々は,国連安全保障理事会決議第 2254 号及びジュネーブ・コミュニケに沿って真に信頼のおける移行を実施するための国連の下での包摂的なシリア人主導の政治プロセスを通じて紛争を終結させるため,あらゆる努力を惜しむべきではない。我々は,シリアにおける国際テロ,とりわけ ISIS/ISIL/Da’esh 及びアル・カーイダを壊滅させるための取組を強化する決意である。テロの壊滅は,政治的解決がなければ不可能である。全ての主要な利害関係者は,自らの国際的な責任に従って行動しなければならない。シリア政権に対し影響力を持つもの,特にロシア及びイランは,現実の停戦の実施,化学兵器の使用の停止,支援を必要とする全ての人々に対する安全,即時かつ妨害されない人道アクセスの確保,恣意的に拘留された人々の解放及び刑務所への自由なアクセスの許可から開始して,この悲劇を食い止めるためにその影響力を最大限行使しなければならない。このために,我々は,アスタナ合意が暴力の沈静化に効果的に貢献することを希望する。ロシアが自らの影響力を前向きに行使する用意があるのであれば,我々は,政治的解決を追求しつつシリアにおける紛争を解決することにつき,ロシアと共に取り組む用意がある。我々は,信頼できる政治的移行が強固に実施されれば,復興のコストに貢献する用意がある。我々は,社会的・人口的構造を変更する企てを支えるような安定化努力には,関与しない。

8. Six years into the Syrian war, the Syrian people have endured the most tremendous suffering. We believe that there is an opportunity to bring this tragic crisis to an end. No effort should be spared to bring an end to the conflict through an inclusive Syrian-led political process under the auspices of the UN to implement a genuine credible transition in accordance with UN Security Council Resolution 2254 and the Geneva Communiqué. We are determined to increase our efforts to defeat international terrorism in Syria, in particular ISIS/ISIL/Da’esh and al Qaeda. Indeed, it will be impossible to defeat terrorism without a political settlement. All major stakeholders must live up to their international responsibilities. Those with influence over the Syrian regime, in particular Russia and Iran, must do their utmost to use that influence to stop this tragedy, beginning with the enforcement of a real ceasefire, stopping the use of chemical weapons, ensuring safe, immediate and unhindered humanitarian access to all people in need, and releasing any arbitrarily detained persons, as well as allowing free access to its prisons. To this end, we hope that the Astana agreement can contribute effectively to de-escalating violence. If Russia is prepared to use its influence 2 positively, then we are prepared to work with it in resolving the conflict in Syria, pursuing a political settlement. We are prepared to contribute to the costs of reconstruction, once a credible political transition is firmly underway. We will not engage in stabilization efforts that will support social and demographic engineering.


9.我々は,シリアにおける化学兵器の使用に関する最も深い憂慮を改めて表明し,いかなる場所・時においても,いかなる者によるものであっても,また,いかなる状況の下におけるものであっても,化学兵器の使用に対する我々の強い非難を再確認する。かかる使用に責任を有する個人,団体,集団又は政府の責任が問われなければならない。

9. We reiterate our deepest concerns regarding the use of chemical weapons in Syria and reaffirm our strong condemnation of the use of chemical weapons anywhere, at any time, by anyone, under any circumstances. Those individuals, entities, groups or governments responsible for such use must be held accountable.


10.リビアにおいては,包摂的な政治対話及び国民和解の道筋を前進させることが急務である。我々は,主要なリビアの関係者の間での最近の会合を歓迎する。全てのリビア人は,妥協の精神を持って関与し,更なる紛争を煽る行動を止めなければならない。事態の軍事的解決への衝動を警戒しながら,我々は,政治的な解決(和解を前進させるようなリビア政治合意のあり得べき修正を含む。)を見出し得る枠組みとしてリビア政治合意に掲げられた制度的枠組みへの完全な支持を改めて表明する。我々は,国連リビア支援ミッション(UNSMIL)の調停努力を支持する。我々はまた,国家機構を強化し,人々の苦難を和らげ,インフラを保護するとともに拡大し,経済を強化・多様化し,移民の流れを管理し,テロの脅威を根絶するための首脳評議会及び国民統一政府の取組についても支持する。

10. In Libya, it is urgent to advance on the path of inclusive political dialogue and national reconciliation. We welcome the recent meetings between key Libyan players. All Libyans must engage with a spirit of compromise and desist from actions that would fuel further conflict. While warning against the temptation of military settlements of the situation, we reiterate our full support for the institutional framework laid out in the Libyan Political Agreement (LPA) as the framework within which political solutions can be found, including possible adjustments to the LPA that may advance reconciliation. We support the UN Support Mission in Libya (UNSMIL) mediation effort. We also support the Presidency Council and the Government of National Accord in their effort to consolidate State institutions, alleviate human suffering, protect and expand infrastructure, strengthen and diversify the economy, manage migration flows and eradicate the terrorist threat.


11.我々は,シリア及びイラクにおける ISIS/ISIL/Da’esh の存在の縮小並びにその主張の縮小に関し,大きな進展を成し遂げた。我々は,ISIS/ISIL/Da’esh の最終的な撲滅並びに関連する暴力,広範囲にわたる人権侵害及び国際人道法違反の終焉を目指し,特にモースル及びラッカといった ISIS/ISIL/Da’eshにより支配された地域の解放を完了するための取組を継続することにコミットする。化学兵器の使用を含め,ISIS/ISIL/Da’esh の名において罪を犯した者は,その責任が問われねばならない。我々は,リビアにおける ISIS/ISIL/Da’eshへの対処における進展を歓迎する。我々は,地域の全ての国に対し,包摂的な政治的解決,和解及び平和を達成するための取組に貢献することにより建設的な役割を担うよう求める。それが,イラク,シリア,イエメンその他の地域において長期的に ISIS/ISIL/Da’esh,他のテロ集団及び暴力的過激主義を根絶する唯一の方法である。

11. We have made significant progress in reducing the presence of ISIS/ISIL/Da’esh in Syria and Iraq, and in diminishing its appeal. We commit to continuing these efforts in order to complete the liberation of ISIS/ISIL/Da’eshheld territories, in particular Mosul and Raqqa, in the pursuit of ISIS/ISIL/Da’esh’s final destruction and the end of associated violence, widespread abuses of human rights and violations of international humanitarian law. Those who have perpetrated crimes in the name of ISIS/ISIL/Da’esh, including the use of chemical weapons, must be held to account. We welcome progress in countering ISIS/ISIL/Da’esh in Libya. We call upon all countries of the region to play a constructive role by contributing to efforts to achieve inclusive political solutions, reconciliation, and peace, which are the only way to eradicate ISIS/ISIL/Da’esh, other terrorist groups and violent extremism in the long-term in Iraq, Syria, Yemen, and beyond.


12.我々は,不拡散及び軍縮に関するコミットメントを改めて表明する。北朝鮮は,国際的な課題における最優先事項であり,度重なる,また,現在進行中の国際法違反を通じて,国際の平和及び安定並びに不拡散体制に対し,なお一層,重大な性質を有する新たな段階の脅威となっている。北朝鮮は,即時かつ完全に全ての関連する国連安全保障理事会決議を遵守するとともに,全ての核及び弾道ミサイル計画を,完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な方法で放棄しなければならない。我々は,北朝鮮による核実験及び弾道ミサイルの発射を最も強い言葉で非難し,これらの目的を達成するための措置を強化する用意があり,国際社会に対し,関連する国連安全保障理事会決議の持続的な,包括的な,かつ,完全な履行を確保するための努力を倍加するよう強く呼びかける。我々は,北朝鮮に対し,拉致問題の即時解決を含め,人道及び人権上の懸念に
対処するよう求める。

12. We reiterate our commitment on non-proliferation and disarmament. North Korea, a top priority in the international agenda, increasingly poses new levels of threat of a grave nature to international peace and stability and the non-proliferation regime through its repeated and ongoing breaches of international law. North Korea must immediately and fully comply with all relevant UN Security Council Resolutions (UNSCRs) and abandon all nuclear and ballistic missile programs in a complete, verifiable and irreversible manner. Condemning in the strongest terms North Korea’s nuclear tests and ballistic missile launches, we stand ready to strengthen measures aimed at achieving these objectives and strongly call on the international community to redouble its efforts to ensure the sustained, comprehensive and thorough implementation of relevant UNSCRs. We urge North Korea to address humanitarian and human rights concerns, including the immediate resolution of the abductions issue.


13.ウクライナにおける危機の持続可能な解決は,全ての当事者によるミンスク合意の下でのコミットメントの完全な実施によってのみ達成可能である。我々は,ノルマンディー・グループの努力を支持し,危機の緩和のための OSCEの多面的なコミットメントを称賛する。我々は,紛争についてのロシア連邦の責任を強調し,平和及び安定の回復のためロシアが果たすべき役割を強調する。我々は,クリミア半島の違法な併合に対する我々の非難を改めて表明し,不承認政策を再確認し,ウクライナの独立,領土の一体性及び主権を完全に支持する。我々は,制裁の期間はミンスク合意におけるロシアのコミットメントの完全な履行及びウクライナの主権の尊重に明確に関連付けられていることを想起する。制裁は,ロシアがこれらのコミットメントを履行したときに後退され得る。しかしながら,我々はまた,ロシアの行動に応じて必要ならば,ロシアのコストを増大させるため,更なる制限的措置をとる用意がある。我々は,野心的で,引き続き必要な改革アジェンダを実施することに関し,ウクライナを支援するとの我々のコミットメントを維持し,今日までの進展に関しキエフを称賛する。我々は,ロシアとの相違に関わらず,地域的な危機及び共通の課題に対処するため,我々の利益となる場合には,ロシアと関与していく用意がある。

13. A sustainable solution to the crisis in Ukraine can only be reached with the full implementation by all sides of their commitments under the Minsk Agreements. We support the endeavors of the Normandy group and commend the multifaceted commitment of the OSCE in order to de-escalate the crisis. We stress the responsibility of the Russian Federation for the conflict and underline the role it needs to play to restore peace and stability. We reiterate our condemnation of the illegal annexation of the Crimean peninsula, reaffirm our policy of non-recognition, and fully support Ukraine’s independence, territorial integrity and sovereignty. We recall that the duration of sanctions is clearly linked to Russia’s complete implementation of its commitments in the Minsk Agreements and respect for Ukraine’s sovereignty. Sanctions can be rolled back when Russia meets its commitments. However, we also stand ready to take further restrictive measures in order to increase costs on Russia should its actions so require. We maintain our commitment to assisting Ukraine in implementing its ambitious and yet necessary reform agenda and commend Kiev for its progress to date. Despite our differences with Russia, we are willing to engage with Russia to address regional crises and common challenges when it is in our interest. 


14.我々は,海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されたものを含む国際法の諸原則に基づく,ルールを基礎とした海洋における秩序を維持すること,並びに仲裁を含む外交的及び法的手段を通じた海洋に関する紛争の平和的解決に対するコミットメントを再確認する。我々は,東シナ海及び南シナ海における状況を引き続き懸念し,緊張を高め得るあらゆる一方的な行動に対し強く反対する。我々は,全ての当事者に対し,係争のある地形の非軍事化を追求するよう要求する。

14. We reaffirm our commitment to maintaining a rules-based order in the maritime domain based on the principles of international law, including as reflected in the United Nations Convention on the Law of the Sea (UNCLOS), and to the peaceful settlement of maritime disputes through diplomatic and legal means, including arbitration. We remain concerned about the situation in the East and South China Seas and strongly opposed to any unilateral actions that could increase tensions. We urge all parties to pursue demilitarization of disputed features.


15.世界中の重要インフラを狙った最近のサイバー攻撃は,アクセス可能で,開かれ,相互運用可能な,信頼できる,かつ,安全なサイバー空間並びに経済成長及び繁栄のための大きな利益を保護するための一層の国際協力への我々のコミットメントを強化する。我々は,サイバー攻撃に対処し,我々の重要インフラ及び我々の社会の福祉への影響を緩和するため,共に及び他のパートナーと協力する。

15. The recent cyber attacks hitting critical infrastructures worldwide reinforce our commitment to increased international cooperation to protect an accessible, open, interoperable, reliable and secure cyberspace and its vast benefits for economic growth and prosperity. We will work together and with other partners to tackle cyber attacks and mitigate their impact on our critical infrastructures and the well-being of our societies.